円滑なコミュニケーションや決済を支えるスマホアプリ「いい生活Home/Owner/Pay」について、プロダクトオーナーとCTOに語ってもらいました #1
こんにちは!いい生活エンジニア採用・広報担当の黒江です🐬
梅雨も明け、暑い日が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
今回も、前回に引き続き、いい生活のプロダクトを支えるメンバーと、CTO松崎さんとの対談をお届けします!
CTO対談第3回の今回は、いい生活Home/Owner/Pay(以下:Home/Owner/Pay)のプロダクトオーナーの稲葉さんと松崎さんに、Home/Owner/Pay について語ってもらいました!
今回の対談は3つの記事に分けてご紹介させていただきます!
こちらの記事は前編です!
いい生活Home/Owner/Payとは
管理会社と入居者のコミュニケーションを支えるいい生活Home
黒江:
いい生活Home/Owner/Pay(以下:Home/Owner/Pay)について教えてください。
稲葉さん(以下 稲葉):
まず、いい生活Home(以下:Home)は、入居者と管理会社の間のコミュニケーションを円滑にするためのチャットを主体としたアプリです。
従来の電話やメールに代わり、デジタルなチャットで問い合わせや連絡ができます。これにより、入居者は気軽に問い合わせできるようになります。
松崎さん(以下 松崎):
例えば、エアコンの故障などのトラブルの場合、入居者は帰宅してから連絡することが多いよね。
夜間や休日などの時間帯では電話がつながらないこともあるけど、チャット機能を利用することでいつでも連絡が可能になると。
稲葉:
そうですね。
あと実際に、若い人たちからも電話よりもアプリを利用したいという声が寄せられています。
電話ですと、特に若い世代は心理的な抵抗を感じることがあるためです。
チャットで連絡できることは入居者にとっては電話よりも気軽に連絡できるし、管理会社にとっても負担が少なくなると思います。
松崎:
確かに、管理会社の負担軽減にもつながるね。
エアコン修理なんかに必要な型番の確認もチャットならスムーズに行えるし、送り間違いも減るよね。
稲葉:
さらに、被害状況の連絡にも役立っています。
例えば、台風の際に入居者から「雨漏りがひどい」という連絡があったとき、実際にはしずくがほんの少しだけ垂れているぐらいのこともあります。
実際の被害状況の写真を送ってもらうことで、管理会社は状況を把握し、より深刻な被害への対応を優先して行うことができます。
松崎:
災害時には問い合わせが増え、電話回線が混雑してしまうこともあるんだけど、チャットならそういう問題も回避できると。
そこは入居者と管理会社の両者にとってメリットだね。
管理会社とオーナーさんのコミュニケーションを支え、コストメリットも生み出すいい生活Owner
稲葉:
「いい生活Owner(以下:Owner)」は、管理会社と物件のオーナーさんとのコミュニケーションを円滑にするためのチャットを主体としたアプリです。
主に月次や年次の収支報告などの報告義務のためのコミュニケーションに使用されています。
また、オーナーさんからの物件に関する相談も受け付けています。チャット上でのやり取りは文章として残るため、確認の手間を省くことができます。
さらに、資料の添付や写真の送信なども可能で、分かりやすく説明することができます。
松崎:
Ownerアプリを使うと、例えば書類の送付をデジタル化できて、オーナーさんは書類をスキャンする手間が省けたり、送られてきたファイルを保管するだけで済むよね。
物件の投資状態などを考える上で、自分で会計ソフトを利用して収支管理しているケースもあるので、デジタル化されるのはうれしいはず。
退去時のクリーニングも、部屋の写真を送ってもらうことで実際の状況がより伝わりやすくなる。
不動産会社側にとってもコストメリットがあって、アプリを利用すると封書での連絡に比べて郵送代がカットできる。
だからOwnerアプリは、管理会社とオーナーさんとのコミュニケーションを円滑にし、資源やコストの節約にも貢献するという点で、今の時流に適しているコミュニケーションアプリなんだよね。
スムーズな決済を叶えるいい生活Pay
稲葉:
いい生活Pay(以下:Pay)は、入居者と管理会社の間で利用される決済アプリです。
Pay には2種類のサービスがあります。
1つは「クレカ・コンビニ」という、管理会社からのスポット費用請求が発生する時に使用されるサービスです。
例えば初期費用の支払いや車庫証明などを発行する際に使用され、これらの時間の短縮や実際の確認作業の手間を減らすことができます。
もう1つは「口座振替」という基本的に固定で発生する請求、特に賃料の請求などを毎月口座から引き落とすための手段としてのサービスです。
従来の口座振替は紙ベースの申込書を管理会社に送り、さらに金融機関に送るといったように、手続きが煩雑で時間がかかりました。
ここで記載ミスや銀行印の間違いなどがあると差し戻しとなり、数週間かかってようやく引き落とし可能になるまでに2~3ヶ月もかかる場合もあります。
いい生活のサービスでは Web上で口座振替の申し込みができ、印鑑は不要で、約5分で必要事項を入力し、口座登録後8営業日で振替が可能な状態になります。
松崎:
いい生活のプロダクト群っていう観点で見ると、特に一般生活者と不動産会社の間での、コミュニケーションや決済機能の部分を強く支えているのがこの Home/Owner/Pay の3つのプロダクトだよね。
Pay に関しては、特に口座振替は導入時から浸透率50%以上のお客様もいたりして、今後もっと伸びていくのではないかなと。
また入居してすぐに口座引き落としの手続きをしてもらえると、その後のオペレーションがより効率的になる。口座引き落としできることは、長期的な視点から考えてもいいことだね。
クレカ・コンビニの方は、車庫証明の他にも、例えば入居者がうっかり備え付けの家具などを壊してしまったときに、スムーズに決済できるのがメリットだと思う。
今後は、複数の振込先に一括で支払いができるような機能も増やせるといいね。
例えば賃貸物件を借りると、保険会社に保険料、管理会社に賃料、仲介会社に仲介手数料…といったように、いくつも振込先があることが多いはず。
これがいい生活Payでワンアクションで決済できるようになれば、とても便利になるんじゃないかな。
稲葉:
僕が感じている課題としては、クレジットカードで決済ができることが広まってないということです。
入居者は、引っ越しに関する費用の支払いは基本的には振り込みしかないと認識されています。
ですので「クレカも使えるんだよ」っていう支払いの自由度が高いことをアピールしていきたいと考えています。
松崎:
生活に浸透しているデジタル決済を、不動産に関してももっと広めていきたいよね。
開発メンバーからプロダクトオーナーに
プロダクトオーナーとしての着眼点の変化
松崎:
稲葉くんは今プロダクトオーナー/プロダクトマネージャーだけど、プロダクトの立ち上げ時期は開発メンバーだったよね。
稲葉:
はい。元々開発でやってきているので、どういう風にそのプロダクトが生まれてきたのかという経緯や、何を目指してるのかというところまで理解しています。
また、開発メンバーからプロダクトオーナーに切り替わったタイミングでも、大きく知識的なギャップっていうのはあまりありませんでした。
プロダクトオーナーになってからは、「プロダクトをより良くするには?どう広めていくのか?」という目線がより重要になりました。
プロダクトを世の中に展開していくためには、どのようなことを考えたらよいのか、どういうところのどういうニーズに応えなきゃいけないのか、といった目線に変わっていきましたね。
松崎:
開発の立場だと、どうしても多少目線が低くなってしまう部分があるんだよね。
理想のスクラムは、みんなで考えてみんなで作るみたいな話ではあるんだけど。
中長期的な目線で考えるとか、マーケット全体を見るみたいな所はなかなか難しいよね。
「本当はこういうことをやったら、もっと価値提供できるんじゃないか」みたいなところになってくると、プロダクトオーナーの目線まで上がらないとなかなか難しいもんね。
稲葉:
難しいですね。
開発してるときは目の前のタスクをこなすことが、自分のエンジニアとしての価値だと思ってやっていたので。
それ以外のちょっと先までを考えることは、必要なのは理解しているんですけど、コアではなく、おまけの要素になる気はします。
開発の大変さを知っているからこそのプロダクトオーナーとしての振る舞い
松崎:
逆にプロダクトオーナーとかプロダクトマネージャーみたいな、プロダクトをリードする立場になって、その辺の考えが逆転するわけじゃない。
開発メンバー出身だからこそ、技術的な面とかも当然気になりまくる中で、でもプロダクトをどうしていくかを考えていく必要もあると思うんだけど、その心境の変化みたいなところとか、今振り返ってみるとどう?
稲葉:
切り替わり当初は、あらゆるところから出てくる要望や、プロダクトの問題点などを解決するにあたって人が足りないという中で、何を優先すべきか相当迷いましたね。
開発の大変さを知ってるが故に、強く言えないというか。
「この機能を追加しよう」って言って、もし追加をしたら新しい問題が発生してしまう可能性があるので、それを開発現場の誰が解決するのか、ちょっと心苦しいなみたいなものはあって…
あとは伝え方も結構悩みましたね。
頭ごなしや、トップダウン型で伝えることは簡単ですが、そうした時にメンバーが納得してくれないと、やっぱりいいものは作れないなって思いますし、チームとしてのコンディションが上がらない。
なので、そこら辺はバランスを取ることが重要ですね。
具体的なモチベーションを上げるような言葉とか、こういうところでなぜ今必要なのか、説明することが大事です。
それと同時に、今ある問題点をどうやって計画的に解決していくか、時間をチーム内で認識合わせもしています。
プロダクトのちょっと先の未来やプロダクトの品質とかそういった面についての、認識のすり合わせを気をつけてやっていますね。
松崎:
Backlog の優先順位付けとかを、1人で結構できちゃうことが良い部分としてあるかな。
つまり Dev チームと対話しなくても、「これは結構重いよな…」とか思いあたりがつくじゃん。
チーム内でもスクラム開発なので、リファインメントもしてるとは思うけど。
とはいえ、ある程度優先順位を付けてタスクや Backlog も積み上がって、「ロードマップどうしよう」みたいな部分を考えるときに、開発者としての想像もできる分、多少楽になってるところもあるんじゃないかなと思っている。
「これは必要だからこの順番で行く」「ここはやらない」みたいなある種冷徹とも言えるような判断をしたものを、チームにフィットするにはどのようにすべきかうまく調整することもできるよね。
一方でチームとして良いペースで作っていくために、無駄が少ない分、思考がショートカットできるというメリットもあるのかな、と思ったな。
稲葉:
自分だけである程度先のことも決められるし、その予想が大きくずれないので、全部僕だけで決めることもできます。
でも、それをやっちゃうと、「私は考える人、あなたは作る人」って役割が分担されてしまってメンバーから意見が出にくくなってしまうなと考えています。
なので、あえて「これってどう思います?」「これって工数どれぐらいかかる?」って大体予想がついているうえで聞くみたいな。そうやって意見を引き出しています。
後は、大きめの規模の開発に対しても、より前向きに取り組んでほしいですよね。
技術的なことはもちろん、そういう開発をすることで得られるビジネス的な価値などを考えて開発を進めてもらえると良いのではないかなと思います。
松崎:
なるほど、そういう課題はあるよね。
あと稲葉くんがやりすぎちゃわないようにしないと、チームメンバーが育ちにくいというのはなかなか難しい問題だよね。
100個チームがあったら100個の課題があるからね。
でも最初にプロダクトの開発に関わっていたからこそ、いろんなこともわかってそれはそれで面白そうですよね。
稲葉:
そうですね。
例えば立ち上げ当初は開発をしてたので、いわゆる古い部分を新しくするときには、前任者として僕がいるので、その辺のフォローに入れるのが強みかなと思います。
松崎:
Pay に関しては、引き継ぎのものじゃなくて、稲葉くんがプロダクトオーナーの世代に開発されたものじゃん。これから広めていく段階だとは思うんだけど。
稲葉:
そうですね。
クレカ・コンビニはHomeの中に一体化してるんですが、いかんせんまだ使われていない感じはあります。
一方で口座振替は最初からプロダクトオーナーとして入ったので、0からどこまで作るかといったところから考えています。
最初は MVP を作るという意味では作りすぎず、かつ今の状況を見ると結果的に、MVP として出したものが使われているので良い結果が得られてるかなと思います。
松崎:
純粋な MVP に近い状態で出してるからね。結構いろんなものをそぎ落として、まず価値提供してこれが市場で受け入れられるかどうかみたいな、必要最低限の状態でね。
出した結果として、さっき言ったように50%ぐらい使われているよね。
稲葉:
やっと報われた、売り上げが立ったと思いましたね。
松崎:
うん。ずっと育ててきたものがようやく立ったのは嬉しいよね。
これを使ってくれるお客さんがいて、実際に価値提供できているという状況で、これをどのようにより充実させていくか、ここからが楽しみだよね。
稲葉:
ですね、何か新しい価値提供を今後は取り組んでいきたいと思います。
続きが気になるところですが、今回はここまでとさせていただきます!
読んでいただき、ありがとうございました😊
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それでは今回はこちらで失礼します!
次回はこちらの対談の続きです!
撮影:杉山 泰之